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<第一特集>
中国経済の解剖
目下、2008年の北京オリンピックに向けて発展の道をひた走る中国。世界の資産がこの大陸に流れ込み、日々富者が生み出される。しかし、その一方で法制度の不備や環境破壊など問題も尽きない。混迷の時代から脱し、世界経済にただならぬ影響力を持つに至った大国は一体どこに向かおうとしているのか。悲観論から楽観論まで様々な議論が交錯する現在、偏見でも憶測でもない中国経済の生の姿を抉出する
鼎談 世界経済のよきメンバーになれるか ――「いつか来た道」をたどる中国 /田代秀敏・津上俊哉・村山 宏 市場ガバナンスはどこまで機能しているのか。北京オリンピックまで中国経済はもつのか――中国経済の実態を徹底解剖する
中国はどこに向かっているのか ――「大国」ゆえの課題 /松本盛雄 2001年にWTOへの加盟も果たした中国は世界経済に大きな影響を与える存在になった。とはいえ、旧時代の残滓はいまだ根強く存在し、同国経済に不安を投げかけている。中国はどこへ向かっているのか
物権法で何が変わるか /鈴木 賢 民法典。それは市場経済を支える基本的な法律である。中国ではいまだ完成をみず、なかでも物権法は空白が目立っていた。しかし今年3月、全国人民代表大会は物件法を採択。中国は公有制を捨て、私有化を認めたのだろうか
動き出す中国の外貨準備 ――中国の外貨準備急増が与える影響とは /露口洋介 中国では中国人民銀行の為替市場における介入により中国の外貨準備が急増している。日本をも上回る外貨準備から新たに設立される投資会社に移管されることで為替市場、金融政策、海外に与える影響はいかなるものか
経済過熱防止に向けた金融政策の集中発動 /田中 修 株式市場と不動産市場の過熱に歯止めのかからない中国で、人民銀行が初の集中的な金融政策を打ち出した。利上げ、預金準備率引上げ、為替レート変動幅引上げ。利潤追求を優先させてきた銀行への懲罰的意味合いをもつこれら3政策は、過熱を防ぐことができるか
<第二特集>
イスラム金融 ――世界への影響拡大の実態分析
イスラム金融を日本が取り入れたなら ――創意に富む日本人はどう発展させていくか /ハリール・ビン・イブラヒーム・ハッサン 社会主義は破れ、資本主義が世界を席捲する。富者はますます富み、敗者は隅へ追いやられる。そんな中で社会的責任を重視するイスラム金融は異色の存在だ。イスラム金融とは何か、日本はその導入に際して何を期待され、何を得るか。イスラム圏からの視点を語る
各国イスラム金融制度事情 /中川利香 イスラム金融制度への、国際社会の関心が高まっている。同制度を積極的に導入しているマレーシア、先進国では最も力を注いでいるといわれる英国、他国に比べ大幅に遅れている日本……。ビジネスチャンスの側面から、各国のイスラム金融制度事情を探る
イスラム金融の活用を通じた外交の強化に向けて /前田匡史 現在、多くの非イスラム国金融機関がイスラム金融ビジネスへの取り組みを強めている。すでに欧米は日本の先を走っている。だが開花の時を待つ日本のポテンシャルも決して低くはない。イスラム金融の必要性とは
<カントリー・イン・フォーカス> モルドバ
「遠くて近い国」モルドバ ――日本・モルドバ関係構築の最前線で思うこと /馬渕睦夫 「有能な人材に恵まれた豊かな農業国」、「自国の将来に対して希望を持った人々が印象的」な豊かな国、モルドバ。地理的には遠く離れているが心情的には日本に近い。強国に翻弄されてきた苦難の歴史を持つ小国モルドバに対し日本ができることとは
沿ドニエストルをめぐる攻防 /六鹿茂夫 日本では「沿ドニエストル」として知られるトランスニストリア。親ロ派が多く、たえず分離独立の機会を窺う同地域はこれまでモルドバにとって喉に刺さった棘であり続けた。欧州の拡大、台頭するロシア、そしてアメリカの世界戦略……。今世紀初頭、周辺の状況が激変する中で同地域の戦略的重要性はかつてないほどに高まりつつある
日本とモルドバの懸け橋として ――日本語教師奮闘記 /水谷梢太 50音図を見た学生たちから「これ、全部覚えるの!?」と落胆の声。「いや、実はカタカナもあるんだけど……」と私の心の声。日本語を通して日本人の振舞い方や考え方も積極的に取り入れようとする学生たち。彼らの笑顔が私を支える
資料 モルドバ共和国(Republic of Moldova)
グラビア モルドバの街角から
<特集外>
現地レポート パキスタンよ、どこへ行く ――司法危機から政治危機へ /岸野博之 チョードリー最高裁長官の停職処分に端を発したパキスタンの司法危機は、政治危機へ転化しつつある。反ムシャラフ運動、ベナジール・ブットー元首相の帰国をめぐる駆け引き。パキスタンはどこへ向かうのか
日本企業は今なぜベトナムに投資・進出するのか /市川匡四郎 中国やタイにおけるリスクが、企業の目をベトナムの魅力へと向けさせる。SARSを隠蔽せず、反日デモも起きず、人件費も安い。そのベトナムは現在、WTOから課せられたサービス分野の開放などの課題にまじめに取り組んでいる。ベトナムから目が離せない
1907年ハーグ平和会議再訪 ――韓国皇帝の使節 下 /村瀬信也 3人の韓国使節は、ハーグ平和会議への参加を拒否されたが、その一人、20歳の李ウィ(王偏に韋)鐘が演説会で行なった悲痛な訴えは、多くの人々の心を打った。その後の韓国の運命と使節たちの人生を追う。李儁の死の真相は?李ウィ鐘の秘められた後半生とは?
<連載>
悲観・楽観・世界観 /千野境子
巻頭随筆 シュレーダー、プーチンの鎹(かすがい)外交とは /倉田保雄
時事コラム 安全保障論議に思う/松本好隆
談話室 第99回 日本の「特別扱い」はもうできない ――米アジア・ソサエティの代表に聞く /ヴィシャカ・N・デサイ
映画から見る世界のいま 第8回 自問自答するのは珠玉の名作をつくるため /朴木浩美 ハリウッド標準の脚本技術でインパクトが強い、夢のような日本映画を作るにはどうすればいいだろう……
洋書百遍、意自ずから通ず 最終回 The Ends of the Earth by Robert D. Kaplan /徳川家広 連載の出発点でもあった「冷戦」というテーマに立ち返る
書評フォーラム 選評・細谷雄一 『幣原喜重郎と二十世紀の日本――外交と民主主義』 『桂太郎――予が生命は政治である』 『加藤高明と政党政治――二大政党制への道』
INFORMATION&読者投稿
発売日 6月8日 定 価 780円(税込) 編集・発行・発売/都市出版(株)
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