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<第一特集>
イラク ニュースの裏側を読む
米英軍のイラク攻撃開始から4年。日本へ届く断片的なニュースは、イラク情勢の悪化を匂わせる。かつて、イラクはその豊富な石油資源をもとにすぐに復興を達成するだろう、とささやかれた。しかしいま、内戦はドロ沼化し、新石油法案は宙に浮き、地道で堅実な支援だけがどうにか負の流れを押し戻そうとするばかり。4年前の見通しはどこで踏むべき場所を間違えたのか。私たちのもとへ届けられるイラクのニュース――その裏で、本当は何が起きているのか?
鼎談 イラク安定化へのシナリオ /大野元裕・鈴木敏郎・出川展恒 米英軍によるイラク攻撃開始から4年以上が経過した。イラクは昨年発足した本格政権下でも、治安や経済の悪化がつづき、回復の展望がみえにくい状況にある。イラク情勢をどう読み解くべきなのか
イラクの生命線 ――石油生産・輸出量の現状と新石油ガス法案の行方 /吉岡明子 イラクの生命線・石油産業の復興は、思わぬ障害につまずき続けている。武装勢力に襲撃されるパイプライン設備と職員たち、中央政府とクルド地域政府の意見対立から宙に浮いたままの新石油ガス法。国際石油会社は用心深く状況を眺め、選択的に参入を試みている
ドロ沼化するイラク治安情勢 ――なおも続くテロリズムの脅威 /菅原 出 イラクで起きているのは、「一つの内戦」ではなく複数の内戦や反乱が複数の共同体や組織を巻き込んだカオスである。もはや、米軍の手に負える状態ではない――これがいまのイラクだ
イラク支援の現場から /森 裕之 多額の金を投じ、大規模に行なっても、評判の悪い支援がある。現地の人々の経験や知識を認めず、支援者の論理を押しつけるものがそれだ。JICAはたとえ小規模でも、確実にポイントを突き効果をあげる支援をめざす
資料篇 日本のイラク復興支援
<第二特集>
原子力協力の可能性
原子力の平和利用への日本の提案 /小溝泰義 「原子力ルネッサンス」が到来した。原子力発電への再評価が進み、企業の動きは活発になっている。しかし核が軍事転用できる技術ということに変わりはない。いかに核不拡散・核セキュリティを確保する制度を構築するか
人類が直面する課題に立ち向かうために ――原子力政策の課題 /近藤駿介 恩恵もリスクも大きい原子力エネルギー。しかし地球規模で出現しているエネルギー問題を検討すれば、原子力エネルギーの利用拡大が人類の共有する課題に立ち向かう姿勢として正しい。その根拠とは
原子力産業界の合従連衡の行方 /中島 清・佐藤 理 原子力産業界が波立っている。新規エネルギー需要を生みつつあるアジア、地球温暖化防止のため化石燃料資源への依存を見直す動き……。それらは原子力産業界を揺さぶり、企業間の買収、提携、戦略に次ぐ戦略を発生させている
<カントリー・イン・フォーカス>
ラオス
半世紀にわたる協力関係を未来につなげるために ――ブアソーン首相の来日に接して /原 洋之介 「チンタナカーンマイ(新思考政策)」と名付けられた市場経済への移行計画から20年。ラオス首相ブアソーン・ブッパーヴァン氏が来日した。世界経済の重要な一員となりつつあるラオスと、日本はどのような関係を築きうるか
日本のODはラオスでどう受け止められているか ――ブアソーン首相参議院ODA委員会(2007年6月15日)でのスピーチ /ブアソーン・ブッパーヴァン
投資先としてのラオスの魅力 /鈴木基義 近年、ラオスへの投資意識が高まっているという。進む経済改革、低廉な人件費、近隣国との類似性……。同国には、まだ私たちの気づかない「資産」が眠っている。内陸国、ラオスを陸の孤島で終わらせぬために、いま、発想の転換が求められる
ラオスの障害者に車椅子を /岡山典靖
グラビア ラオスの街角
<特集外>
インタビュー 首脳自身が「決断」した歴史的サミット ――ハイリゲンダム・サミットを振り返る /河野雅治 1975年、おもに経済問題を議論する場として始まったサミットは、時代に応じて議題や参加者を変え、今年で33回を数えた。世界をリードする主要国首脳は、いま国際社会が直面する問題をどうとらえ、何を課題として認識を共有したのか。来年、洞爺湖サミットに受け継がれた課題とは……。サミットを陰で支えたシェルパに聞く
資料篇 ひと目でわかるG8ハイリゲンダム・サミット
インタビュー 戦争に対する幻想を壊したい ――映画「TOKKO 特攻」公開に向けて /リンダ・ホーグランド/聞き手・鈴木美勝 太平洋戦争末期、日本軍は爆弾を搭載した戦闘機を搭乗員ごと敵艦に体当たりさせる特攻作戦を敢行、何千もの若い命が大海原に散った。長編ドキュメンタリー映画「TOKKO 特攻」は、日系二世アメリカ人リサ・モリモトが監督、元特攻隊員たちの証言などを基に真実に迫った力作だ。この映画をプロデュースした、日本生まれのアメリカ人リンダ・ホーグランド氏に、作品に対する思いを聞いた
カタール便り 「日本式教育」熱にこたえて /堀江正彦 日本式の教育を。カタールの人々がそう願う動機はさまざまだ。国の発展への願い、アニメを通じた興味、質のよい教育や子どもたちへのきめ細かい対応への期待。「日本学校」は日本と湾岸諸国の関係を豊かにしていくだろう
2007年NPT再検討会議準備委員会 ――日本外交の面目躍如 /浅田正彦 ウィーンを舞台に天野議長とイランを主人公とするドラマが繰り広げられた。会議参加者に「これまで10年以上NPT関連の会議に出ているが、今回の会議はすばらしい」と言わしめたこのドラマの全容
<連載>
悲観・楽観・世界観 /千野境子
巻頭随筆 シュールなドバイ、アートの企み /鈴木麻紀子 対話から和解へのプロセス化 /川島 真
時事コラム 日本の捕鯨外交を考える /大久保彩子
映画から見る世界のいま 第9回 音楽映画、仏の視点と日本の視点 /朴木浩美 クラシック音楽という同じテーマでも、日本とフランスではこれほど見せ方がちがう
書評フォーラム 選評・川島 真 『徳川後期の学問と政治――昌平坂学問所儒者と幕末外交変容』 『岐路に立つ日中関係――過去との対話・未来への模索』 『日本占領と軍政活動――占領軍は北海道で何をしたか』
INFORMATION
発売日 7月9日 定 価 780円(税込) 編集・発行・発売/都市出版(株)
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