第232号バックナンバー

11月号   2007 No.232
現在発売中


日米人脈の耐久力







CONTENTS


<特集>

日米人脈の耐久力

かつてマンスフィールド大使が日米関係を「世界で最も重要な二国間関係」と呼んでから四半世紀が過ぎた。その間、首脳会談からビジネス、アカデミズム、そして草の根の市民活動に至るまで、さまざまなレベルで人々の交流が深まっていった。しかし、近年そのパイプが先細ってきているとの指摘がある。小泉・ブッシュの蜜月時代を経て、日米はこれから離間の方向に向かうのだろうか。日米関係の現状と課題を分析し、これからの日米関係を支える人的交流のあるべき姿を探る


人的交流の希薄化は次の時代に禍根を残す
/沼田貞昭
格別な懸念がない今だからこそ、日米間の人的交流を「意識的に」強化する必要がある。世界が直面している問題について、互いにアイディアを出し合い、共に考え、一緒に行動する指針を作れるような場を、人材育成も含めて準備しておかなければならない。


資料篇 
日米文化教育交流会議(カルコン)とは

米国は日本への関心を失ったのか
/加藤洋一
米国の日本離れがささやかれている。知日派がブッシュ政権から相次いで去ったこと、シンクタンクの日本研究者の不在、中国への関心の高まりなどが理由に挙げられる。米国における日本のマージナル化が進む中、米国を呼び戻すために日本に求められていることはなにか


日米関係と日系人の将来
――日系人は日米関係の原動力となりうるのか
/海部優子
在米日系人は日米関係安定化にとって欠かせない存在である。しかし日系人政治家の数は減少傾向にあり、さらに日系人としてのアイデンティティは希薄化していると言われる。このようななか、日系人は日米関係において将来的にどのような役割を果たすのだろうか


日米関係とコミットメント
――CGP評議会へのオマージュ

/茶野純一
1991年4月、地球的課題解決へ向けた日米協力推進と両国関係の強化を目的に発足した国際交流基金日米センター(CGP)に評議会が設置された。政界、経済界をはじめ錚々たるメンバーにより構成された同評議会では、意義深い議論が展開され、両国の絆は強化されていった


これでいいの?JETプログラム

<第2特集>

外交力基盤を強化するために

日本の「外交力強化」の必要性が叫ばれて久しい。冷戦時代、また9・11同時多発テロ以前と比べて、国際情勢は大きく変化した。常に変わり続ける国際環境に、日本外交が柔軟に対応していかなければならないことは疑いない。新時代に対応した日本外交を作り上げるために、現状の外交実施体制にはいかなる問題が散在しているのか。また、それらの問題を解消するために、どのように外交力を強化していくべきか。そのために次世代を担う外交官に求められるものは


外交力強化のためにいま何が必要か
/北岡伸一
現在、外交交渉の主流はバイ(二国間)からマルチ(多国間)となった。この際に必要なのは、外交力の基盤=足腰を鍛えることだ。では、どうすれば強化できるのか。アカデミズムと外交の現場という二つの舞台を経験した筆者に、日本外交のあるべき姿を問う


連携の必要性
――地方自治体が日本外交にもたらすものとは
/末吉興一
日本の総合的外交力の観点から、地方自治体の役割の重要性が注目を集めている。姉妹都市関係や文化交流、技術協力など、「市民力」を生かしたさまざまな活動は諸外国からの評判も高い。北九州市長の経験をもつ筆者が考える今後の日本外交における地方自治体との連携のあるべきすがたとは


NGOが外交の新たなプレイヤーたるために
/長 有紀枝
現代外交を支えているのは必ずしも政府だけでない。NGOも重要な外交の柱の一つである。しかし、日本においてその役割は完全に確立されたとは言いがたい。欧米におけるNGO外交の状況を考慮し、日本のNGOの外交的役割を探り、いま必要とされる外交力を考える


資料篇
外交力強化へのアクションプラン10
在外公館の充実・強化はなぜ必要か




<カントリー・イン・フォーカス>

ポーランド

大きく変わりつつあるポーランド
――「ショパンと連帯の国」を超えたかの国の魅力
/田邊隆一
歴史の波にもまれ、独立と自由を求めて戦いつづけてきたポーランドはいま、大きな変貌を遂げつつある。国交回復50周年を迎えるかの国と日本は未来に向けていかに関係を構築していくべきか


分野横断的な人的交流と人材育成を
/田口雅弘
かつて「日本ポーランド協会」が存在した。だが人材不足と情報化社会の影響を受け、その存在価値を薄め休会に追い込まれた。しかし、いままた新たな社会環境に適し、新たな人材交流を促すべく「フォーラム・ポーランド」が旗揚げされた。「フォーラム・ポーランド」が目指す役割とは


ポーランド日本情報工科大学設立に携わって
/東保光彦
数年前に『ニューズウィーク』誌ポーランド版が企業に対して行なった「採用したい学生」アンケート調査で、トップに輝いたポーランド日本情報工科大学。1994年10月に設立された同大学から、これまでに2000名を超える情報技術者が卒業し、情報通信産業はじめ、公共、民間を問わずさまざまなセクターの情報部門で活躍している


日本に魅せられた巨匠
――アンジェイ・ワイダ
/久山宏一



資料篇
ひとめでわかるポーランド


<特集外>

21世紀の日本外交を担う君たちへ
――日本の国家戦略
/兼原信克
かつての日本の外交官にはさまざまな制約があった。しかし新しい時代に入り、国際社会で日本が能動的に外交を行なうとともに、積極的な役割を担うことは間違いないだろう。この国際環境の中で「攻め」の日本外交を担う未来の外交官には、どのような資質と心構えが要されるのか


現地レポート レイテ島の小さな医学校
/大嶋英一
フィリピンでは頭脳の海外流出が大きな問題となっている。医療現場も例外ではなく、地方の医師不足は深刻だ。しかしこの問題に一石を投じる試みが、レイテ島で行なわれている。そのユニークな教育システムとは


競い合う知のアリーナへ
――国際法模擬裁判「2007年アジア・カップ」

/筒井若水
模擬裁判とは、知的格闘技である。アジアの大学生たちが国際法の解釈を競い合い、また生きた国際交流の場となった国際法模擬裁判。そこで彼らは何を学んだのか。運営の舞台裏とともに紹介する

<連載>

悲観・楽観・世界観
/千野境子

巻頭随筆
ムンバイで思ったこと
/柴原三貴子
日系ブラジル人二世として
/松本美一

談話室 第101回
外交官に求めらる資質とは
/谷内正太郎

映画から見る世界の今 最終回
映画のもつパワーの秘密
/朴木浩美
日々映画を愛する人に会う。最初は一対一の付き合いだが、どんどん広がり、気づくと一緒に映画をつくっていたりする。映画は、本当にいいものだ

日本の読み方・読まれ方 第3回
Securing Japan
by Richard J.Samuels
/徳川家広
日本にいながらにして、自国の国家戦略を理解しようと情報を集めても、かえって混乱してしまうことが多い。しかし、本書を読めば、日本が目標としている国家のあり方が見えてくる

書評フォーラム 選評・川島真
『近代日本の国際秩序論』
『通訳者と戦後日米外交』
『記念日の創造』

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