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<特集>
大統領選挙後の韓国
李明博政権の韓国が始まる。10年ぶりの保守政権を担う新指導者は、これまで韓国政治をリードしてきた軍人でも民主化の闘志でもない。大企業の経営者出身の大統領の誕生である。彼の信条は実用主義。理念と政治に傾きがちだった前政権から、実用と経済へとどう政策をシフトさせてくるのか。北朝鮮問題の出口がなかなか見出せない中、南北融和路線は変わるのか。対米・対日関係は修復されるのか。新政権を徹底解剖する
李明博政権の輪郭を描く /小此木政夫 初の企業経営者出身の大統領は、韓国をいかなる方向へ導こうとしているのか。キーワードはプラグマティズム。政権発足を直前に控え、理念重視だった前政権から何を引き継ぎ、何を変えようとしているのか 国民は何を選んだのか ――韓国政治の「変容」 /木宮正史 今回の大統領選挙の結果は、韓国社会の「保守化」の表れと言われる。しかし、それを政治の構造的変化の訪れと見ることは果たして妥当だろうか。韓国特有の政党政治の特徴を吟味し、その変容を検証する
韓米日間の協調は復活するか /李 鍾元 10年ぶりに誕生した保守政権は、実利を中心にすえた対アジア外交を展開しそうだ。対米関係の改善を基盤としつつ、対日関係の修復や対中関係の調整、そして多国間の協調に向けて、新政権はいかなるリーダーシップを発揮するのか
北朝鮮が模索する次の一手 /平岩俊司 昨年10月、六者会合においていわゆる「第二段階の措置」が約束された。しかし期限を過ぎてなお、北朝鮮の対応はにぶい。北朝鮮は何を考えているのか。米国、韓国、六者会合への対応を軸に、北朝鮮の行動原理を探る
「人道」に加え「人権」にまで踏み込むのか /倉田秀也 李明博新政権の対北朝鮮政策は、北東アジアのみならず国際社会にとても死活的に重要である。新政権が打ち出す「非核・開放・3000構想」をこれまでの政権の対北朝鮮政策と比較しながら分析し、その問題点を洗い出す
Who’s Who?−新政権の外交ブレーンたち /西野純也 今後五年間の李明博外交をリードしていくであろう六名のブレーンたちお横顔とは
日本の一歩先を行く新政権の経済戦略 /深川由起子 自ら「経済大統領」を標榜する李明博大統領は、前政権の政策矛盾を修正しつつ、FTAを含む経済外交強化に邁進するとみられる。韓国が明確なグローバル戦略を持つ一方、これまで韓国のお手本だった日本は迷い続けている。日韓FTA交渉再開が期待される中、いかに韓国とつきあっていくか
アリランテレビにみる韓国国際放送の現在 /田中則広 二四時間、英語で「韓国」を世界に伝えるアリランテレビ。効率的な国際放送実施のために新政権が直面する課題とは
韓国人の感じ方−日韓文化交流に携わって /久保和朗 日韓交流は着実に進んできている。しかしその割には根深い不信感は払拭されていなお。その原因はどこにあるのか。社会の根底にある価値観を理解するために何が必要か
国際的な歴史相互理解のために ――日韓歴史共同研究に寄せて /鳥海 靖 現在、世界の各地域で国際的な歴史の相互理解を深める試みが広がっている。こうした活動に長年携わってきた筆者が示す、日本を含む東アジアでの有効かつアカデミックな歴史共同研究に向けての提案とは
<第二特集>平和構築に何が必要なのか
民族問題、希少資源をめぐる対立、政府の腐敗、グローバリゼーションと貧富の格差。紛争の原因は複雑に絡み合っている。それらを一つひとつ解きほぐし、和解を促進させ、復興への道筋をつける。平和をつくることは難しいし、それを維持することはもっと難しい。だからこそ世界が全力で関わらなければならない。われわれは紛争の現場で、国際社会の中で、いかなる役割を担えるのか。その可能性と課題を探る
平和をつくる人間の生きる力 /篠田英朗 平和構築に何が求められるのか。それは、人間であり、平和を愛し、平和のために努力する人々の生きる力である
なぜ私は志すのか ――研修員の生活と意見 /古本建彦 研修は私に、進路変更が間違っていないと再確認させてくれた。そして今後の課題も知ることができた。「紛争の処方箋」づくりを目標に、これからも精一杯がんばっていきたい
紛争の地で考える ――平和構築とは何か /駒野欽一 主体的な開発努力と国際的支援の増加で、成功の端緒を掴み始めているアフリカ諸国。エチオピアでは中・印の進出をきっかけに、各国による支援競争が激化している。その中で、日本は独自性をどう打ち出していくべきか
座談会 日本が動けば世界が変わる ――平和構築における日本・国連・NGOの役割 /高橋清高/村田俊一/脇阪紀行/滝崎成樹 「平和協力国家」として責任ある役割を国際社会において果たすべき日本。世界の平和を率先垂範、創っていくうえでいまどのような問題に直面しているのか。現場からの証言
世界の現実を直視して ――国連平和構築委員会議長として /高須幸雄 ポスト紛争国の平和構築ニーズの高まりに応えて発足した国連平和構築委員会。その役割とビジョンはいかなるものか。また現在議長を務める日本の果たすべき役割とは
平和構築の現場から 東ティモール 目の前の何かを変えるために /栗林伸昭 六年前に独立を果たした東ティモールの平和構築は、復興・開発のステージへ。新たな騒乱の目を早期に摘むための「再発予防」が重要なこの時期、国家などの大規模な支援とは一線を画す、NGOの具体的取組みを追う
平和構築の現場から コンゴ民主共和国 辛抱強く、希望を捨てずに /水野光明 平和の構築は時間のかかる作業である。紛争が収まればニュースで取り上げられなくなり、人々の関心も薄らいでしまいがちだが、真の試練は紛争後の復興プロセスにある
ピースビルダーにあなたもなれる /上杉勇司 誰も平和構築のゴッホやピカソになれるわけではない。しかし、平和な社会を築く一つひとつの過程で価値ある仕事を成し遂げる名匠になれたなら、それは立派なピースビルダーだ。平和構築のプロになるためには何が必要か
<カントリー・イン・フォーカス> アイルランド共和国
インタビュー 日本とアイルランドの知られざる絆 /ブレンダン・スキャネル
歴史への誇り 平和への勇気 ――アイルランドと日本外交関係五〇周年を超えて /林 景一 日本においてアイルランドのイメージは断片的だ。しかし複雑な歴史を土台としながら、政治や経済に知恵を働かすアイルランドの姿は多面的でダイナミックだ。信頼できる友人として、日本が学ぶべき点は多い
アイルランドより、日本美術のすばらしさを世界へ /潮田淑子 ダブリンは、実は貴重な日本美術の宝庫である。まだ自由に海外に行くことができなかった時代、ひょんなことからこの地で日本美術の保存と紹介に尽力することになった一人の女性がいた。その静かで熱い思いとは
製薬・IT企業がアイルランドに進出する理由 /井上修爾 現在、世界の大手製薬企業15社のうち、13社がアイルランドを製造拠点としている。進出先としての魅力はどこにあるのか
<特集外>
米国の対パキスタン政策 ――総選挙後の展望 /堀本武功 パキスタン総選挙直前の2007年12月27日、有力な首相候補だったブットーが暗殺された。2月18日に予定される総選挙は、米国の望むようにパキスタン政治の安定化をもたらし、効果的な「テロとの闘い」を展開できるきっかけとなるのだろうか
<連載>
悲観・楽観・世界観 /千野境子 グラビア 大学ゼミ訪問 第85回 /東京大学大学院工学系研究科 斑目春樹ゼミ
巻頭随筆 コリアン・ネットワーク /朝倉敏夫 オソオセヨ「韓国と交流してみませんか」 /今西 肇
談話室第103回 地雷除去にかける情熱とプライド /雨宮 清
書評フォーラム 選評・ 篠田英朗 『平和構築の仕事』 『戦争と平和の谷間で』 『イラク危機はなぜ防げなかったのか』
INFORMATION&読者投稿
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